モーツァルト・フェライン 


日時 : 2017/02/11
場所 : 代官山教会
集客 : ほぼ満席
曲目 : Mozart
Kv372 B-dur 変ロ長調 1楽章のソナタ
    Kv396 C-moll ハ短調 幻想曲
    Kv403 C-dur ハ長調
    Kv404 C-dur ハ長調 アンダンテとアレグロット
F.Poulenc ヴァイオリンとピアノのためのソナタ
    W.A.Mozart ヴァイオリンソナタ Kv481
M.Ravel ヴァイオリンとピアノのためのソナタ
ヴァイオリン ジェラール・プーレ
ピアノ 川島余里

モーツァルト・フェライン主催のコンサートで断片の残っているモーツァルトソナタとフランスの作曲家によるヴァイオリンソナタの組み合わせ。
モーツァルトの断片のソナタは面白いというより、同じ音調のリズムが流れる音楽で、正直少々退屈でありました。モーツァルトが断片のままで残したのは、彼自身が、発表する価値のないものと判断したのではないかと思えるくらいの作品で、あまり音楽性が感じられませんでした。しかしながら、プーランクあたりから、流れが変わってきて、音楽の緊張感がでてきます。プーランクは最後はピストルの決闘という注釈がなくてもとても音楽的に優れた構成で感動しました。ラベルは色彩感が豊かで、第二楽章のジャズ的な(というよりほとんどジャズ)旋律がとても刺激的で、迫ってくるような第三楽章とともに感動が深かったのです。それはそうで、やはり近代にいたるにつれてピアノもヴァイオリンも改良がくわえられモーツァルトの頃のフォルテピアノの表現力よりはるかに豊かな表現力をもった楽器が登場し、それをいかした奏法を使った楽曲が表現力も豊富で音楽が大きく広がったという事なのでしょう。芸術はやはりその時代とともに有りです。